売春と買春 | 勝手に斬鉄剣

売春と買春

久々の更新。

「売春と買春は何故悪いか?」

(久々に書くのがこんな重いテーマかよ・・)

この問いへの答えはあなたにとって簡単ですか?

もちろん日本を含めた世界のほとんどの国で、売春は法律上は違法なわけだが、何故悪いのか?最近タイのバンコクを旅して、私はその答えが少し分からなくなった。

知られてる通り、物価がとにかく安いタイ(自由の国という意味らしい)。バンコク市内をどんだけタクシーで走っても100バーツ(300円程度)。タクシーの運ちゃんなんか、10バーツ(30円)高くタクシー代を交渉するのに必死すぎ。そんなタイのバンコク市内に何故かある ISETAN は無気味な存在。中を覗いてみればISETAN 内の価格は日本とさほど変わらない。いったい誰が買うのか?→たまたま現地で知り合った日本人駐在員が教えてくれたのは、タイには3%の半端じゃない富裕層がいるらしい。タイを牛耳る3つの巨大財閥から成り、ISETAN も彼らのためにある、とその人は断言してた。この富裕層以外は極端に貧しくなるとも聞いた。公務員でさえ8,000バーツの給料は確かに安い。。

 isetan

夜街をぶらぶら歩いて1杯飲みに入ったバーがあった。その名はゴーゴーバー。若い女の子が水着を着て、番号札付けて、ステージで踊り狂う。その数全部で20 x 3組=60人くらいは居た。彼女達を見ながら酒を飲むのは欧州人や日本人、カップルや団体、そしてオレ。彼女達ゴーゴーガール(勝手にそう呼んでしまおう)は売春をしているのだった。タイで売春が多いのは知っていたが、かなり衝撃的だった。そして家田荘子の『ラブ・ジャンキー』 を読んで知ったのは、彼女達ゴーゴーガール含む売春をする若者達は、特に貧しい地域からの出稼ぎで、故郷の家族達を養ってる子がほとんどらしい(すげー国・・・)。

 gogo

別に同情や怒りで日本に帰って来たわけじゃない。そんな苦労を表に一切出さず、心底楽しそうにハシャぎながら踊り狂う彼女達を見て、心底楽しみながら売春してるようにさえ見えて(さすがに本音は違うとは思うが)、私は不思議と清々しい気持ちになった。正直見てて楽しかった(クラブのダンスフロアで楽しそうに踊る女性を眺めて酒飲む感覚に錯覚)。楽しくてゴーゴーバーを3軒ハシゴしてしまった( ̄ー ̄)。ちなみに中にどうしても入る勇気のなかった男版のゴーゴーバーもあった(ゴーゴーボーイか?)。。

長くなってしまったがまとめます。考えたのは、故郷の家族達のために売春するゴーゴーガール達の金欲供給はいくらでもある→しかも心底楽しそうに踊り狂う→アジア人を抱いてみたい欧州人の欲求、国外は浮気ではないと言い張る日本人駐在員の買春需要もいくらでもある。両者の需要と供給は見事に交わってません?無くなれば、間違いなく一番困るのは頑張るゴーゴーガールやその家族達である事は確か。。

「売春と買春は何故悪いか?」

この問いが急に難しく感じた。あなたにとって簡単ですか?